さわやかな風味で、料理や飲み物をおいしくしてくれるレモン。古くから世界に広まったレモンはそれぞれの土地の食文化になじみ、人々の毎日の暮らしに欠かせないものとなり、とくにイタリア半島の西南の地中海に位置する、地中海最大の島・シチリアでは、身近な果実としてレモンの栽培がさかんに行われています。

レモンといえばシチリア!イタリア第一の生産地

地中海に浮かぶ島、南イタリアのシチリア島は、イタリア第一のレモンの産地。恵まれた気候と自然環境の中で、レモンを自然のままに育てようという雰囲気が強く出ている地域です。市場での売られ方も、ナチュラルそのもの。レモン自体がごつごつとして、きれいなものも多少傷のあるものも、一緒に山積みにして売られています。

イタリアの朝は1杯のレモンジュースから

イタリアのシチリアでレモンといえば、どこの家庭の台所にも常備されているありふれた食材の一つ。どの料理にも登場する非常に身近な存在です。その一つが、レモンのシャーベット「リモーネ・グラニータ」。シチリアには「グラニータバー」というスタンド式のお店が点在し、お店で売られているリモーネ・グラニータをブリオッシュにのせて食べるのが一般的な朝ごはんです。

太陽が照りつける暑いシチリア、冷たくて口当たりのさっぱりしたグラニータは、食事のシーンだけでなくさまざまな場所で活躍します。歩きながら食べたり、お酒のあとに口直しをしたり、思い思いのスタイルで楽しむのがシチリア流です。

オリーブオイルとレモンは相性抜群!

南イタリアは日本と同様、昔から魚介と野菜中心の食生活です。
南イタリアではレモンやオリーブオイルの組合せがよく使われていて、酸味、旨味が一体となり、自然の素材を食す上で、これらを使ったナチュラルなソースとの相性は抜群です!

世界遺産の町・アマルフィのレモンは、お酒!?

切り立った崖、中世期の特異な建物、谷を縫う段々畑の地形……。
イタリア南部の町・アマルフィは、世界遺産として認められた美しい港町です。ここはまた、地中海地方有数のレモンの産地でもあり、谷間の斜面にレモン農園が点在する「レモン街道」は世界的にも有名。地元の酒「レモンチェッロ」は、いまやイタリア中で飲まれるおなじみの存在です。

パスタやメインをお腹いっぱい食べたあとは、キンキンに冷やしたアルコールでキュッとひきしめる──。強いお酒で食事を締めくくる「食後酒」はイタリアの伝統的な習慣で、グラッパなどが有名です。もちろん南イタリア地方では、レモンチェッロ!地中海の魚介を堪能したあとには、豊かな芳香と強いアルコールのレモンチェッロで、生臭さを飛ばします。

果汁でなく皮から作るレモンのお酒

「レモンチェッロ」はソレント半島、カプリ島一帯の南イタリアが名産ですが、もともとは一般庶民が庭のレモンを収穫しアルコールに漬け込んで常備したという、日本の梅酒のようなものです。この「レモンチェッロ」、実はレモンの皮だけを高濃度のアルコールにつけて寝かせ、水やシロップで味を調えたシンプルなリキュール。シチリア産のレモンが果汁を中心とした使い方をするのに比べ、アマルフィのレモンは皮の使い方に特色があります。

おわりに

いかがでしたか?
世界のさまざまな地域で食べられているレモン、まずはイタリアで食べられているレモンについて紹介しました!暖かくなってくるこれからの時期に「リモーネ・グラニータ」や「レモンチェッロ」はぴったりですね!ぜひ試してみてください。

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この記事を書いた人

withレモン編集部

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